Online Lecture
『 仏像の彫り方 』
担当講師
村上 清
ここでは、仏像の素材や彫り方造り方について、Q&A形式でお答えしていきます。素朴な疑問、質問をこちらからどしどしお寄せください。
Q.8  仏師と彫刻家のちがいは、何ですか?
A.8

こればかりは第三者の受け取り方にもよりますが、仏師は仏像を彫る(造る)人、彫刻家は彫刻作品を創る人、となるのでしょうか。これでは字を読んだままの説明ですね。では私的意見を取り入れてもう少し具体的に。
仏師は、仏教思想を背景とした偶像を専門に造ります。また、仏教の儀軌・経典に記された決まり事をふまえ、それらを逸脱することなく仏像を再現していくことが仏師の大切な役目です。
彫刻家は、本人の造形表現の追求に大きな目的があり、創作活動を中心に行います。ときに造形作家とも呼ばれます。
視点を変えて考えてみると、仏師は非常に限定的な役割を持つことから、彫刻家という大きな枠組みの中にあるのかもしれません。ですから、彫刻家のなかには仏像を造る方が存在してもおかしくありません。しかし、仏師は仏師でも絵仏師といわれる人は、画家の範疇ですね。参考までに、「仏像彫刻家」や「佛師(ほとけし)」という人もいます。ここまでくると、自称によって決まることになりますから、はっきりとした違いはないように感じます。
ところで「つくる」という言葉を漢字で表すと、「作る」「造る」「創る」の三種類があります。それぞれがどの立場に当てはまるのか考えてみると面白いでしょう。