2011年7月20日(水)〜
台湾の苗栗県三義郷の苗栗県立三義木彫博物館で標記展覧会が開幕しました。

 開会式には県政府国際文化観光局局長・陳星宇氏、三義郷長・徐文立氏らをはじめ、多くの木彫家、美術系大学関係者、報道関係者らが出席しました。また開会式後に行われた交流会において「彫刻文化財の3Dデジタルデータを活用した教育・研究の紹介~東京藝術大学大学院文化財保存学における実例」と題した講演会を行い、講演後、熱心な意見交換が行われました。

 日本側は、博物館の2室を使って修復物件、摸刻作品、創作的作品などをゆったりと展示しました。また多数の解説パネルやモニターを用いたCG映像なども多用して、海外のひとたちに極力わかりやすい展示を心がけました。こうした展示は、同館のいままでの展示形態と大きくちがって大変新鮮な印象を与えたようで、「これからの私たちの展示方法は大きく変わるでしょう」という同館職員の感想もありました。そして中国側ディレクターの李宇光氏は「日本側がなぜあんなに展示に時間をかけているのかが、会場を訪れて初めて理解できました」とおっしゃいました。

 また陳局長、蔡館長らは、平安時代末の西念寺蔵阿弥陀如来坐像はじめ3件の修復物件の実物を出品したことを高く評価し、特段の謝辞をいただきました。

 本展に参加することで、私たちの研究室のスタッフや学生は、国際的知見を広め、多くの友人を得ることができました。このことに加え、仏像修復や古典研究という比較的地味な研究分野が、海外において評価を得たことは、彼らに大きな自信を与えるという極めて高い教育的効果があったといえましょう。

 最後になりましたが本展参加に際し、ご所蔵者各位をはじめ、関係各位のご理解とご協力に、こころより御礼を申し上げ、展覧会開幕のご報告といたします。


籔内佐斗司


修復・復元・模刻研究展示会場のうち実物展示

個人蔵獅子一対  西念寺蔵阿弥陀如来坐像  新薬師寺蔵地蔵菩薩立像


修復・復元・模刻研究展示会場


開会式での日本側挨拶


日本側展示会場スタッフ


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